WORKS / コトコト

主要用途: イベントスペース/飲食店舗

施工: 広成土建

クレジット: プロデュース:枻出版社/協力:粟, 山本あつし/グラフィック:高い山/家具:武中建設, E&Y/照明:マックスレイ

所在・会場: 奈良 奈良市ならまちセンター

延床面積: 153m2

設計期間: 2014.07-2015.01

施工期間: 2015.02-04

写真: 吉次史成

ウェブサイト: http://www.cotocoto.nara.jp/

奈良市内にある、ならまちセンター内の一角の改修計画で、周辺のお店が閉じた後も観光客や地元の人が集まることができ、奈良の魅力を体感できる場所が求められた。
イベントスペースとダイニングスペースを併設するこの場所は、古都・奈良のまだ知られていない価値ある「コト」たちが集まり、つながり、鍋の蓋がコトコト動くかのように発信されていくという意味を込めて「コトコト」と名付けられた。
イベントスペースでは、様々な企画を展開し奈良の魅力を発信していき、ダイニングスペースでは大和伝統野菜を使った料理や日本酒発祥の地である奈良県の日本酒やクラフトビールを提供していく。
公共施設特有の事務的で硬質な印象の空間を、木の什器やファブリックによって暖かみのある柔らかな空間に変えていくことを目指した。ステージ上の格子棚に囲われた個室のような場所、レイアウトの自由度がある中央のテーブル、壁際のベンチ席など、限られた空間の中でも選択できるようにした。また、格子棚は、ユニークな形の大和伝統野菜をディスプレイしつつ、奈良の魅力を紹介する書籍、フリーペーパーを陳列するなど、多様な使い方が予定されている。厨房の壁面は奈良市の市旗の色にすることで全体に温かみを与え、厨房とフロアが一体的になるよう大きな開口を開けた。

イベントを中心に常に表情が変わる、奈良全体の情報発信源として、この場所をきっかけに街に足を延ばす起点となることを目指した。