WORKS / トラフ展 インサイド・アウト
主要用途: 展示会場構成
施工: MAPALUS /イシマル/かみの工作所
クレジット: 主催: TOTOギャラリー・間/映像:WOW/映像・音響技術:LUFTZUG/音楽:Jeremy Dower/グラフィック:日本デザインセンター 色部デザイン研究室(告知ツールデザイン、会場サイン)、中村至男(ガイドマップデザイン、映像イラストデザイン、ほか)/1階・地下1階インスタレーション:かみの工作所/植栽:SOLSO/家具デザイン協力:藤森泰司アトリエ、石巻工房/展示カーテンデザイン協力:安東陽子デザイン
所在・会場: TOTOギャラリー・間(Bookshop TOTO、セラトレーディング・ショールーム)
設計期間: 2015.11-2016.10
会期: 2016.10.15-2016.12.11
写真: 阿野太一/大木大輔/Nacása & Partners
TOTOギャラリー•間で開催されたトラフ建築設計事務所の個展。展覧会のタイトル、「インサイド•アウト(Inside Out=裏返し)」は、トラフの頭の中をさらけ出すこと、そしてトラフがこれまで「都市>建築>インテリア>家具>モノ」といったヒエラルキーにとらわれないアプローチをしてきたことを表象するものとして名付けた。本展では、ビルの3、4階のギャラリースペースにとどまらず、2階のブックショップ、1階と地下1階のショールームを含むのビル全体に1から100までナンバリングした展示物を散りばめ、ガイドマップを頼りに宝探しをするように発見的に読み解く構成とした。
3階では、会場いっぱいの大きなテーブルの上に、これまで手掛けてきた作品から現在進行中のプロジェクトまで、その過程で生み出された模型、素材サンプル、試作品、インスピレーションを受けた小物やプロダクトなどの思考の断片を、ヒエラルキーなくフラットに並べ、風景のようなものをつくり出した。一見、関連性のなさそうなオブジェクトは、Nゲージの小さな車両が運行する道筋によって紡がれている。4階では、3階のテーブル上を走る車両の視点で巡る映像が流れていて、展示物を時系列に紹介する。それは、もうひとつの視点となり、テーブル上のオブジェクト群がまるで建築のように現れ、モノでできた風景の中に入り込んだような体験ができる。TOTO ギャラリー•間の空間的な特徴である、3階、中庭、4階というシークエンスから発想した、テーブル上の風景を眺める外からの視点と、その風景の中に入り込んだ視点との間でおきるスケールの行き来は、たとえ小さなプロダクトであっても、都市への提案にまで広げることを見据えた、実験の場となる。
2階のブックショップではいくつかのトラフのプロダクトを展示しながら販売し、また地下と1階のショールームでは、TOTOギャラリー・間オリジナルデザインの「空気の器」を約900個使ったインスタレーションを行なった。