WORKS / MIZUITO

主要用途: 展覧会作品

施工: トラフ建築設計事務所

所在・会場: とたんギャラリー

設計期間: 2006.10

施工期間: 2006.11

会期: 2006.11.12-11.26

写真: 望月研

建築家・前川國男が設計した阿佐ヶ谷住宅テラスハウスを、取り壊しが予定されている来春までの間、ギャラリーとして使用するアートプロジェクトに参加し、水糸(みずいと)による空間インスタレーションを行った。水糸が延々と続いて床面に描く線画は、訪れた人の軌跡のようであり、その軌跡が形を持って現れる。その形は人が訪れるたびに絶えず変化し、固定した形をもたない、流動的な存在となる。細く弱い存在でありながら、周りの風景とのコントラストで強く浮かび上がる水糸のラインは、この場所が持つ記憶など、別の視点を提供する。水糸の長さは17520m。阿佐ヶ谷住宅の48年間を1日1mとして換算した長さである。

水糸:建設現場の墨出しなどで水平や通り心を示すのに使う糸。