WORKS / マウンテン ディスプレイ
主要用途: 物販店舗
設備設計: マックスレイ(照明)
施工: イノウエインダストリィズ
クレジット: 共同設計: 藤森泰司アトリエ/ファブリック: NUNO 安東陽子
所在・会場: 長崎 雲仙・九州ホテル
延床面積: 121.7m2
設計期間: 2007.11-2008.03
施工期間: 2008.04
写真: 加藤淳史
九州雲仙の山間に建つ、創業90年になる老舗「九州ホテル」。そのロビー空間 の一角にあるスーベニールショップの改装計画。商品の量が多いため、今後さらに増え続けてもそれに耐え得る強さを備えた空間となるよう、客の視線を受け止める強いキャラクター性を什器に持たせる計画とした。そこで、この場所ならではの特性を求めて周囲の山あいの風景に注目した。
雲仙の雄大な山景をモチーフにした山型の什器は4つのパートから成り、商品は山型の傾斜に合わせて立体的に陳列される。什器の最頂部は人の背丈を超え、後ろ側に回りこまないと商品をすべて見ることはできない。客はまるで山を散策するように商品を探し、買い物を楽しむことができる。什器の素材は、MDFを下地が少し見える程度に黒染色しクリア塗装したものを用い、全体に高級感と深みを与えた。
ロビーから眺めると、柱越しに山型の什器が連続し、大きな山脈を眺めているような気分になる。両端の壁面に設置されたミラーは山の形を反復させ、ロビー空間にどこまでも続く新しい風景をつくり出す。